2019年6月に「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、改正内容が段階的に施行されています。
第三段階施行のマイクロチップ装着義務化は2022年6月1日からスタートします。
マイクロチップって何?痛くないの?買主さんの義務は?
などなど疑問がいっぱいです。
さて、ひとつづつ見ていきましょう。
マイクロチップの登録サイトはこちら

マイクロチップってなに?
マイクロチップは、直径1.2mm、長さ10mmの円筒状のチップで個体識別番号が登録された電子標識器具です。
マイクロチップを装着し、環境大臣が指定した機関に登録することで、迷子になったときに身元の確認ができます。
「迷子?うちの子は家から出さないから必要ない」って思いますよね。
わたしもそう思っていました。
でも、違うんです。
マイクロチップの導入が議論され始めたのは1995年の阪神淡路大震災の発生から。
震災の混乱で多くの犬や猫が迷子になったからなんです。
最近でも震度5強程度の強い地震が度々起こっています。
もっと大きな地震が起こったらどうでしょうか?
どんなに備えをしていても、何かのきっかけで大切なペットが手元から離れてしまうことがあるかもしれません。
ウクライナ侵攻のニュースでは、ペットを伴って避難されている多くのウクライナの方々や甚大な被害を受けた町で痩せた犬や猫がさまよっている映像が写しだされ胸が痛みます・・・。
マイクロチップの装着で離ればなれになること自体は防げませんが、万が一の時にペットと再会できるチャンスが増えるのです。
日本獣医師会マイクロチップリーフレット

マイクロチップは痛くないの?
マイクロチップのメリットはわかっていても、大切なペットの体に異物を挿入するのは抵抗があります
痛くないのだろうか・・・。副作用は・・・。どんどん不安が沸いてきます。
マイクロチップは獣医師による装着が義務付けられています。
しっかりとした獣医学の知識がある獣医師によって装着するため、リスクは最小限に抑えられると考えられます。
ただし、痛みやアレルギー・ショックなどは否定できません。
日本獣医師会のパンフレットによると副作用やショック症状等の報告は寄せられていないそうですが、
かかりつけの獣医師に相談して納得して決めたいですね。
日本獣医師会マイクロチップについて

うちの子にもマイクロチップを装着しないといけないの?
マイクロチップの装着が義務付けられるのはペットショップなどの第一種動物取扱業の犬猫等販売業者のみです。
犬猫等販売業者は、以下のいずれかの日の早い方の日までに対象の犬・猫にマイクロチップを装着し、装着から30日以内に登録しなければなりません。
 1.譲渡・販売する場合はその日まで
 2.譲受、購入、出産によって取得した場合には、その日から30日を経過するまで
すでにペットを飼育している一般の買主さんや保護団体には、装着の努力義務があるだけです。
ただし、マイクロチップを装着した犬・猫の所有者(飼い主)が変わる度に、飼い主の情報を変更登録する必要があります。
つまり、ブリーダーやペットショップなどから犬や猫を購入した場合や、知人や動物保護団体などからマイクロチップが装着された犬や猫を譲り受けた場合には、データベースに新たな飼い主の情報を変更登録しなければならないのです。
マイクロチップを装着した犬猫の譲渡の際には、必ず登録証明書もいっしょに譲渡されますので、30日以内に飼い主情報の変更を行いましょう。
また、氏名、住所、電話番号等が変更になった場合も登録情報の変更が必要です。
マイクロチップを装着した犬・猫を家族に迎え入れた場合には、必ず何らかの義務が生じると覚えておきましょう。
手続は環境省の資料を参照ください。
保護団体や知人からマイクロチップ装着の犬・猫を迎え入れた場合
マイクロチップ装着義務のある犬猫等販売業者から迎え入れた場合

登録はどうするの?
指定登録機関である公益社団法人日本獣医師会にオンライン又は郵送にて申請します。
新規にマイクロチップを装着した場合には、動物病院で渡される登録申込書を郵送して行います。
登録申込書の「獣医師記入欄」はマイクロチップを装着した獣医師による記入が必要となります。
「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイトのオープン後には、登録、変更等はオンラインでできるようになると思われます。
すでに民間登録団体に登録済みの場合には、環境省データベースへの移行登録(無料)が必要となります。
民間登録団体に登録済みの方
犬と猫のマイクロチップ情報登録 令和4年6月1日リリースに向けた準備サイト
マイクロチップに関する申請書ダウンロード